思いがけない出向

　システムの納入も済み、年度が変わり、ホッとしていたある日、部長に課長と一緒に会議室に来るよう言われました。そこで切り出された話は私が他社に出向するということでした。その会社は創立間もない若い会社ではあるが、我々にとって大きな取引先であると部長は説明しました。

　出向先は、関西電力と大阪市が筆頭株主の第3セクターの地域系通信会社でその会社のコンサルタント部門に配属され、プロパー社員の育成の支援とこの会社の顧客への通信網構築のコンサルタント業務をするということでした。将来的にはインターネット事業も手がけるということでした。現在、関西電力100％子会社のケイオプティコムの前身となる会社でした。

　課長も初耳だったようで表情がこわばっていました。来週から勤務して欲しいということで否応なく、また慌しく会社を移りました。通勤時間は長くなり、勝手もわからないので戸惑いも感じました。

　けれども筆頭株主以外の主要株主が、日本のトップ3に入る商社、大阪ガス、情報システムを得意とする大手電機メーカー各社であったので出向してきた社員も出身母体が色々で、人物観察にはもってこいの環境でした。ここで様々な会社のカラーというものを知ることが出来たことは有意義でした。ハードワークで有名だった私の会社のように徹夜の連続や長時間残業はなかったので、プライベートな時間の余裕が出来ました。そのため、青年海外協力隊大阪府OB会の主要メンバーとして様々な活動が出来るようになりました。

↓出向先のOMPの人たちと