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帰国後の生活
 帰国してきた時にはバブル経済がはじけた後でした。行く前と帰ってきてからの日本はまるで違う国のようでした。消費税導入直後でそのシステムに慣れる前に出国したため、100円で飲み物が買えないことや、社会は不景気で喘いでいたことに軽いカルチャーショックを受けました。派遣前の日本はあれだけ華やいでいたのにどういうことなのか、戸惑いました。

 ところが、赴任中凍結されていたプロジェクトが、私の帰国を待っていたかのように再開されました。派遣前と同じような生活が始まりました。以前より良かったのは、2つのチームで開発するのではなく、1つの開発チームで仕事をする体制になったことでした。ただ、それまで1つのプロジェクトは9ヶ月で1サイクルとしたシステム開発であったのが、今回は6ヶ月間でシステム開発を完了させろとの至上命令でした。これが成功したら、他のシステム開発のチームにも開発効率のアップさせた事例として他にも導入するということでした。

 かなりタイトなスケジュールで、入社以来最も多い残業時間の月もあったくらいのギリギリのシステム開発でしたが、デッドラインには間に合わせました。ただ単に残業時間を増やしだけでトータルの開発工数で効率化できたのか疑問を残したシステム開発でしたが、海外ボケのような気持ちは完全に抜けました。ブランクのあるエンジニアとしてのリハビリには丁度よかったと思えました。